本日の日経新聞より。
電機メーカーでは労使交渉のモデルの一つである
「高卒・現場社員」の働く場所が急減しています。
1990年代、電機メーカーは、派遣や請負といった非正規社員を増やし、
正社員の数を減らしてコストを抑制していました。
さらに、この数年は海外委託が本格化し、ますます正社員が減少傾向にあります。
こうした正社員の減少傾向は、労働組合の組織率や、組合員数にも大きな影響を与えています。
全産業の労働組合の組織率は1983年に30%を割り、2003年には20%を割り込み、
現在は18%にまで落ち込んでいます。
国内の労働組合組合員数は2011年6月現在で約996万人。
ピーク時の1994年の約1270万人から2割減りました。
非正規社員が増えているからと言って、
これらの人たちを労働組合に取り込むことができているか、というと、そうでもない現状です。
雇用を増やしているインターネット業界の場合、
年俸制の導入等、個別に賃金を決めているケース等、
労使交渉の枠組みに入らないケースも多いようです。
同じ業種でも業績の違いで給与や賞与水準が変わったり、
同じ企業の中でも個人が挙げる成果などの評価結果により
給与や賞与に格差が生じています。
こうした中、一律に網をかけようとする春闘スタイルでは、
実態を反映しにくくなっています。
(ここまで日経新聞の記事からの情報)
春闘って「春の闘い」と書きますが、
賃金というのは、交渉して勝ち取るものなんでしょうか。
前提には、できれば労働力を安く使ってやろうとする経営者のイメージがあります。
確かに、こういう社長さんもいなくもないですが、
私の周りの社長さんの多くは、できれば社員にも利益を還元していきたいと思っています。
利益が出ないときは出したくても出せませんが、
利益があるのなら、みんなで分け合う。
これは当たり前のことです。
社長さんに「僕はこれだけ頑張ったのだから、もっとお給料を上げてください。
今の給料では少なすぎます。」と言って、
「そうだね。そうしよう。」と快く思う社長さんって、いるのでしょうか。
私なら、給料とは関係なく、仕事を頑張ります。
仕事そのもので影響力の強い人になれば、
長い目で見れば、待遇がよくなる確率が増えます。
とはいえ、それは確率論の話。
実際には一生懸命働いて、成果も出しているのに
待遇が改善されないこともあります。
でも、本当に実力がついてきたら、社外の人が放っておきません。
そうしたら、条件のよい転職話が舞い込む確率が増えてきます。
見ている人はちゃんと見てくれています。
また、仕事の種類にもよるでしょうが、
実力がつけば、独立して自分の看板で仕事を始めるという可能性も開けてきます。
払える余力がある会社であり、社員にも実力があるにもかかわらず、
待遇を上げようとしない、見る目がない会社や
自分の懐を増やすことしか考えていない経営者が経営している会社に
長くいたって仕方がないと私は思います。
それと、どうしても気になるのが私の中にある価値観の問題です。
私は交渉して勝ち取ったお金に、あまり価値を感じません。
お金とは感謝の証です。
感謝されてもいないのにもらっても、意味がないんじゃないかと私は思います。
なので、当社の場合、お客様の支払は前払いではなく後払いです。
前払いは当社がサービスを提供する前にもらうことになるので、
いただくお金に感謝の気持ちがこもらないと思っているのです。
私たちのサービスにお客様がご満足いただけない場合も、
お金はいただかないようにしようと決めています。
かけた労力分はもらってもいいのではと考えたこともありますが、
やはりお金は感謝のしるしであると原点に返って考えれば、
感謝されないことに労力を使ったからといって、
その分をお客様に請求することはできません。
(2012.01.24)




中野人事法務事務所